シン・ゴジラ 1954年の恐ろしさと共に蘇った日本の「怪獣」
シン・ゴジラ素晴らしいよぉ!
映画は普段、「金払って2時間も時間取られるの嫌や…」とかいう自分でも2回くらい観ちゃったよぉ!
まずこのゴジラのフォルムの素晴らしさよ
今までで一番すき。
一番原点回帰しつつ、長い尻尾がイカス。
初めて見た時に感動した…だって、シルエットが”ゴジラ”なんだもん…
ハリウッドのも素晴らしいがね。
このゴジラは背びれがかっこいいんだ。
原点の背びれが好きなのもあるが、これ程昇華したものもない。
そして、ゴジラに必須な幽霊と動物の中間みたいな動きの表現。
狂言のDNAか入ってるということで、微動だにしない腰とすり足からなる神々しい動きは、ゴジラにとてもぴったり。
丸出し過ぎるセルフオマージュは泣ける
もう最初の東宝ロゴだけでワクワク物なんですが、初代ゴジラの足音が聞こえるんですよ。
そしてメインタイトルで初代ゴジラの咆哮。そして映倫(えーりーん!)
「あぁ…あぁああ…(´;ω;`)」ってなりますわ。
完璧な初代の再現。
最初からクライマックスじゃねーか!
いきなりグローリー丸(初代で一番最初にゴジラに沈められた船「栄光丸」から取られてると思われ)での自殺現場、テーブルには折り鶴とメモ書きが一つ
”私は好きにした。君達も好きにしろ”
何を好きにされたんすか…からの水蒸気爆発。
この爆発の位置が、初代でのオキシジェンデストロイヤーの使用場所だそうで…初代で葬った場所から生まれてくるなんて…デストロイアーッ!かな?
主人公が巨大不明生物と推測するが…
「そんなものが居るわけがないだろう」
尻尾ザパーン。
知ってた。
まさかの冗談が本当になってしまってあたふたする政府。
上陸しねーよと言われるも蒲田に上陸してしまう巨大不明生物。
ここで急に明らかになる巨大不明生物第二形態のご尊顔。めっちゃ怖いっす。
ビルに覆いかぶさってなぎ倒す
ここのシーンの部屋内は全てミニチュアで、ビルもミニチュアだそうな。特撮すごい。
この時の尻尾ビターンの音が、ウルトラマンやゴジラでめっちゃ使われていた”怪獣の倒れる音”なんです
それから巨大不明生物は進化を始める。その時の強烈なインパクトを放った曲が、初代のゴジラのテーマ。
すげぇ60年前の曲をそのまま使ってる!
ゴジラのルーツ、大戸島伝説
米国大使から巨大不明生物コードネームGODZILLAのデータを貰う。GODZILLA誕生は牧教授が関係しているらしいが…
紙袋のメモ書きに呉璽羅の文字。牧教授の故郷、大戸島の伝説の怪物の名前らしい。
大戸島は初代ゴジラが一番最初に襲った島で、そこに古くから伝わる呉璽羅伝説があり、呉璽羅は魚を食い荒らすばかりでなく人を襲うので、若い娘を生贄に捧げて鎮めていたそうな。
「読みにくいな、ゴジラにしよう」
やっぱ怪獣に電線は必須やな
この画めっちゃ大好き。
全体的に記録映像かと思うくらい高水準な今作
ほんとにね。
怪獣映画なもんで、やはり電柱が多い。
初代ゴジラでもこの手法は使われていた。
電柱は街中から上を見上げたら絶対あるから、説得力ある画に仕上がる
60年前にゴジラを初めてみた人たちと同じ恐怖の追体験
東京でB2の爆撃で負傷するゴジラ。
悲しい曲が始まると共に背中が段々ふわぁと光り始め…
画面の向こうは物凄く変な空気。世界滅亡の前頂みたいな。
そして多量の放射能を含んだ息を放った
段々と威力が上がっていって、最後にはビームに。
もう何でもありだった。背中ビームとか。
画面には燃え盛る東京を背景に段々と発光が消えていくゴジラ。
正直漏らし掛けた。
凄い怖かった。キィーンというSEとともに、あらゆるものを焼き尽くす。物凄くやり過ぎなくらいに。
劇伴と相まって物凄いシーンだった。
ゴジラに壊されてきたビルや電車達による逆襲
そしてギリギリの中で決行にこぎつけたヤシオリ作戦。
ヤシオリの酒を血液強固材とし、ポンプ車等で組んだ特殊建機小隊をアマノハバキリ隊とするのは、日本的で素晴らしい。
まず宇宙大戦争マーチを引っさげて、なんと新幹線が爆弾を積んで特攻するのだ。
新幹線爆弾命中後、米軍の無人機によるエネルギー切れを起こすための攻撃。
そう、日米共同作戦なのだ。これも熱いポイント。
そしてなんとビルを定置爆破してゴジラにぶつける。そんなものまで使うんかいwとなったが、誘導弾の突っ込むパリーンからの東宝爆発SEの良さよ
自分が一番観たかったのは日本対ゴジラだった
ゴジラ映画はずっと観てきたけど、怪獣対決物はあまり好きでないんだ。
観たいのはどちらかと言えば、怪獣が街を壊す、それに対抗する人類。これが一番観たかった。
それをかなりの高水準の面白い映画にして現代に蘇えらせてくれた東宝さんと監督たちには感謝しかない。
一番思ったのが、日本の昔の特撮音楽は色褪せないし、独特だから強烈な個性を放っているなと思った。
だって聞いたら1発でわかるもん。
それを現代の空想特撮映画でメインで使ってみせたというのは、未来を感じるよ。
ちなみにキャラクターは安田さんが好きです(真顔)